✎心理カウンセラー・ラッキー
幼児の行動は奇想天外。
ワガママが通らないとガンコに泣き叫んだり、気に入らないとご飯を投げつけたり。
我が子の理解できない行動に「どうやって子供をしつけたらいいの?」と悩んでいるお母さんも少なくないでしょう。
そこで今回は子どもの上手なしつけ方をご紹介させていただきます。
子育てのイライラで精神的に参ってしまう前に、ぜひ一度読んでみてくださいね。
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< 目次 >
子どもをしつける方法は2つ。
”叱る”か”褒める”のどちらかです。
そこでまず最初に子どもの上手な叱り方と褒め方をお伝えします。
その後に、1歳2歳3歳のしつけ方を年齢別でご紹介していきます。
子どもを叱るときは、その場ですぐ叱るのが基本。
危険なことや悪いことをしたら、瞬時に「ダメ」と叱ることです。
幼児は脳の構造上、大人の説明をうまく理解できません。
そのため「○○しちゃダメよ」と事前に口すっぱく注意しても、ほとんどが無駄。
「だから言ったじゃない!」とママは頭を抱えますが、子どもは何のことか全然わかっていないのです。
ダメな行動をしたら、即「ダメ」。
そうすることで、”ダメな行動”と”ダメという言葉”がワンセットで記憶されます。
「こらっ!」「何でそういうことするの!」と、つい怒鳴ってしまうお母さんも多いと思います。
子どもの予想外の行動に、カッと頭に血がのぼってしまうものですが、そこはグッと我慢。
冷静に叱ることがとても大切です。
なぜなら、子どもは自分が悪いことをしたとは思っていないから。
大人だって、悪いことをしていないのに突然怒鳴られたら、ビックリして戸惑ってしまいますよね。
そんな経験が重なると、子どもは恐怖で行動できなくなったり、引っ込み思案になってしまう可能性も高まります。
オドオドビクビクした性格にしないためにも、子どもを怒鳴ることは厳禁です。
1~3歳児を叱るときは、”短い言葉”が基本。
「ダメ・メッ・イタイ・アチィ(熱い)」などを上手く使い分けて教えていくのがいいでしょう。
3歳ぐらいになると日本語もやや上達してきますが、やはり叱るときは”短い言葉”が基本。
長くても「危ないからダメよ」「迷惑だからやめようね」くらいが限界です。
くどくどと長時間叱れば、一回で言うことを聞くようになるというのは大きな間違い。
子どもは、自分が全否定されたような気になり、自信を失います。
短い言葉で何度も叱ることが、幼児をしつけるときのコツです。
「ほんとダメな子ね」「あんたなんか大嫌い」など、子どもの人格を否定するような叱り方は絶対にダメ。
子どもはその言葉を真に受け、本当に信じてしまうからです。
幼児は、親から突き放されることをもっとも恐れます。
人格を否定して叱れば、子どもは一時的におとなしくなるかもしれませんが、それはただ単に心が凹んだだけのこと。
子どもの心を曲げないためにも、人格否定は絶対に厳禁です。
「こぼさないでね」「物を投げないで!」のような、「~ない」という言葉を否定語といいます。
実は、子どもは否定語をうまく理解できません。
なぜなら、子どもは”イメージ”で理解しているからです。
「こぼさない」「投げない」を映像化することは難しいですよね。
”イメージできないものは理解できない”というのが、子どもの脳の特徴なのです。
では、どうすればいいのかと言うと、否定語を肯定語に変換してあげること。
こぼさないでね⇒そーと注いでね
投げないでね⇒投げたらダメよ
走らないでね⇒ゆっくり歩いてね
不思議なことに、肯定語をつかうと子どもは聞き分けがよくなります。
最初はちょっと面倒ですが、慣れてくれば自然と肯定語が使えるようになるはずです。
ここまで叱り方の基本をご説明してきましたが、叱ることは極力減らしたほうが子どものためになります。
そのためには、褒める量を増やすことが大事。
「スプーンで上手に食べれたね!」「キレイにお片付けができたね!」と、大人にとっては当たり前のことでもどんどん褒めていくことです。
子どもは向上心が強いので、褒められると「もっと上達しよう」とみずから努力します。
その結果、”あまり叱らなくてもいい子”に育っていくのです。
テクニック的な話になりますが、”できていないことを褒める”という方法もあります。
「優しい子ね!」と何度も褒めていると、その子は”優しい子”になろうと無意識に努力します。
「しっかりしてるわね!」と何度も褒めていると、その子は”しっかりした子”になろうと無意識に努力します。
このように「周りの期待に応えよう」とする心理を、心理学ではピグマリオン効果といいます。
子どもをいい方向へ伸ばす褒め方として、覚えておいて損はないと思いますよ。
子どもは、お母さんの喜ぶ顔が大好き。
お母さんから感激して褒められると、嬉しくなって「もっとがんばろう!」という気持ちになります。
「すごーい!」「とっても上手ね!」「お母さんも嬉しいわ!」と感激の顔で褒めれば、褒め効果は倍増です。
十分ご承知だとは思いますが、夫婦喧嘩が子どもに及ぼす悪影響は計り知れません。
ここには書ききれないほど、子どもの心にたくさんの傷を残します。しかも、それは一生モノ。
両親の仲がよければ、それだけで子どもは健やかに育つものです。
夫婦喧嘩をしないことが、もっとも大切な家庭教育ともいえます。
とはいっても、夫婦なら ときにはケンカになることもあるでしょう。
せめて子どもの前でケンカをすることだけは、避けたほうがいいですね。
お母さんがため息をつきながら料理や掃除をすると、子どもは「家事はつまらないんだ」という固定観念ができてしまいます。
お父さんが帰宅したときにため息をつくと、子どもは「仕事はつまらないんだ」という固定観念ができてしまいます。
「三つ子の魂 百まで」と言われるように、幼児期の固定観念は一生モノ。
子どもを”めんどくさがり屋”にしないためには、両親が「毎日が楽しくて仕方がない」というムードで生活することが大切です。
それはなかなか難しいですが、せめて子どもの前でため息をつくのだけはやめたほうが良いですね。
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1~3歳は、愛情をたっぷりと注ぐ時期。
愛情いっぱいで育った子は、心が強い自信のある人に育つ傾向があります。
つまり幼児期は、子どもを甘やかし過ぎるぐらいが丁度いいのです。
しかし、わがまま放題・やりたい放題ではいけません。
危険予防と最低限のルールは教えていく必要があります。
ここからは、1~3歳児の”特徴としつけ方”を年齢別でご紹介していきます。
年齢別になってはいますが、子どもには大きな個人差がありますので、できれば全部読んでみてくださいね。
●危険を予知できない
●悪いことをしているという認識がない
●あらゆる物に興味がある
●物を口に入れたり投げたりする
●大人の真似をする
●歩けるようになり行動範囲が広がる
●我慢ができず大泣きする
1歳児は、まだ言葉をほとんど理解できず、感情を体で表現します。
思い通りにいかないと大泣きしたり、かんしゃくを起こしたりすることも日常茶飯事。
「いい・悪い」の区別もつかないため、スーパーのお菓子を勝手に食べてたりして、お母さんを困らせます。
1歳児は、言葉をうまく理解することができません。
「○○だから、やってはいけないのよ」と理由を説明をしても、ほとんどが無駄。
子どもは、同じ失敗を繰り返してしまいます。
1歳児のしつけで大切なのは、”単語とゼスチャー”。
・「ダメ、いいよ、イタイ、熱い、危ない」などの単語
・表情、身振り手振りなどのゼスチャー
単語とゼスチャーをつかって「子どもの感情に訴えかける」ことが大切です。
「ぼく、何か悪いことしちゃったかな」「こうすれば褒められるんだ」と子どもが感じれば、それでOK。
あとは回数を重ねて、子どもの心に刻んでいくことです。
1歳児は、危険を予知することができません。
「高いところにのぼって何が悪いの?」といった具合なので、しつけはほとんど通用しません。
1歳児の安全を守るのは、すべて親の役目。
叱るよりも、万全の安全対策のほうが遥かに大切です。
特に注意したいのは…
●お風呂・階段・ベランダの転落防止
●やけど・飲み込み
●扇風機・室外機・ドアによる指のケガ
1歳児は、目に見えるあらゆるモノに興味津々です。
また、日々成長しているので、昨日できなかったことが今日できるようにもなる事もあります。
タンスの引き出しをあけて高い所にのぼったり、ドアノブに届くようになれば何度も扉を開閉したり。
子どもの成長を予測して、事前に対策を打つことが大切です。
1歳児は、大人が思いもよらぬ行動をします。
●飲み物をわざとこぼす
●食べ物を投げる
●電気コードを噛む
●本を破る
このような行動は誰もが一度は通る道ですが、実害があるのであれば黙って見過ごす訳にもいきません。
このような場合、まずは「ダメ」と瞬時に叱ることが大事。
そして、子どものストレスが溜まらないように、別の遊びを提案することも大切です。
たとえば、コップの水で遊ぶのなら、水遊びに興味がある証拠。
お風呂におもちゃを用意して、一緒に遊んであげるといいでしょう。
本を破るのなら、破りたい衝動がある証拠。
古新聞を用意して、思う存分 破らせてあげるのもいいでしょう。
そうすることで、「コップはダメだけど、お風呂ならOK」という区別もつくようになるものです。
カッとなると兄弟を噛んだり、親の二の腕を噛んだり。
噛みつけグセがある子のしつけに困っているお母さんも少なくありません。
このような場合、まずは噛むのをやめさせること。
そして両手を握り、ギュッと目をみつめて「ダメ」。
いつもより真剣な顔で叱り、「すごく悪いことをした」と子どもに自覚させることが大切です。
噛み癖はなかなか直らない子も多いく、深刻になっているお母さんも少なくありません。
ただ、歳とともに必ず減っていきますので、将来を心配することはないと思いますよ。
●第一次反抗期がはじまり「イヤ!」が増える
●思い通りにならないと、かんしゃくを起こし暴れることも
●やんちゃな子・おとなしい子など個性がはっきりしてくる
●好きなことは飽きるまでやりたい
●料理など、出来ないことをやりたがる
2歳児は、自己主張がはっきりしてきて、反抗的になる時期。
やりたいことは今すぐやりたい、欲しいものは今すぐ欲しい、イヤなことは頑固に「イヤ!」といった具合です。
個性が出てきてカワイイ反面、お母さんがいちばん手を焼く時期かもしれません。
2歳児は、自分の思い通りにならないと、ところ構わず かんしゃくを起こしがち。
デパートで「オモチャ買って!」と寝転がって叫んだり、公園で「もっと遊びたい!」と大泣きしたり。
そんな子どもの行動にトホトホ困っているお母さんも多いと思います。
子どものかんしゃくに対応するポイントは3つ。
1つ目は、お母さんが子どものパニックに巻き込まれず冷静に対応すること。
かんしゃくにお母さんが反応してしまうと、子どもは「これは効果あり!」と思い、何度もかんしゃくを起こすようになります。
2つ目は、お母さんが根負けしないこと。
「わかったわかった、買ってあげるから静かにして」とお母さんが根負けしてしまうと、子どもは同じ手を何度も使うようになります。
3つ目は、共感すること。
「もっと遊びたいよね。でもね…」と最初に共感してから理由を説明すれば、落ち着いてくる子も多いものです。
「かんしゃくを起こしても意味がないんだ」と子どもが気づくまで、根気よくしつけていく覚悟が必要です。
2歳はトイレトレーニングの時期。
オムツが取れたのはいいけれど、お漏らしが多くて困ってしまうお母さんも多いと思います。
この時期の子どもの脳は、「トイレに行きたい」という信号をギリギリになるまで感知できません。
そのため、「ママ、トイレ」と言ったときには、もうすでに漏らしているなんてことも珍しくありません。
お漏らしは、子どもが悪いのではなく、この時期の脳の性質。
そこを分かってあげて、おおらかな対応をしていきたいものです。
2歳はこだわりが強くなる時期。
自分が「こうしたい」と思ったら、その通りにならなければ気が済まないという子も多くいます。
「今日はもう遅いからテレビはなし。お風呂に入るわよ」と、親に予定を変えられることをすごく嫌がります。
こだわりが強い子に対しては、極力「いつも通り」に生活してあげること。
また、「そうよね。お風呂の前にテレビを観たかったよね。でもね…」と共感してあげると落ち着く子もいます。
2歳は、”自分にできないこと”をやりたがる時期。
「靴下は自分ではく」「自分で服を着たい」と、あらゆることに挑戦しようとします。
しかし、うまく出来ずにかんしゃくを起こしたり、お出かけ前だとお母さんのほうが焦ったり。
「もう!お母さんがやる」と、つい言いたくなってしまいます。
そんなときこそ、グッと我慢。
最後まで見守って、できたら褒めてあげる。
できなかったとしても、子どものやる気を褒めてあげる。
そうすることで、子どものやる気と自信が芽生え、お母さんも少しずつ楽になっていくはずです。
2歳児は、大好きなことは飽きるまでやりたがるという傾向があります。
ずーっと砂場で遊んだり、一日中積み木で遊んだり。
そんなときは「もう終わりにしましょう」と、つい言いたくなってしまいます。
でも、もし時間が許すなら、子どもが飽きるまでやらせてあげたほうが賢明です。
幼児期に”好きなことを飽きるまでやる”ということを何度も繰り返すと、落ち着きのある人に育つと言われています。
時間がないときは仕方がありませんが、できるかぎり子どもが飽きるまで見守ってあげてください。
●「なんで?」ばかり言う
●友達と遊ぶことが大好き
●恥ずかしさを覚える
●少しずつ我慢を覚える
●わざと意地悪なことをする
3歳児は成長の個人差が大きく、上手にしゃべれる子もいれば、まだカタコトの子もいます。
一般的には、「なんで?どうして?」を連発するのが大きな特徴。
恥ずかしさやガマンもわかるようになるので、お母さんは少しは楽になるかもしれませんね。
3歳児は「なんで?どうして?」とあらゆるの理由を知りたがるのが大きな特徴。
「もう、いい加減にしてよ」と、うんざりしてしまうお母さんも少なくないと思います。
しかし、この時期の「なんで?」に深い意味はありません。
大人が答えてくれれば、内容は何でもいいのです。
「お母さんはわからないわ」でもいいし、「神様が決めたのかな?」でも大丈夫。
お母さんに答えてもらえることが嬉しいので、気楽に笑顔で答えてあげるのがベストです。
3歳は、公園で遊ぶことがふえる時期。
友達との付き合い方やルールを教えていく必要があります。
・砂は投げてはいけない
・ブランコは順番で滑る
・滑り台は下から登らない
・「ごめんね」⇒「いいよ」
などなど、子どもに教えてあげるルールは山ほどあります。
3歳で、一度言ってわかる子はほとんどいません。
気長に根気よく教えていくことが大切です。
子どもが美味しそうにたくさん食べてくれると、お母さんは嬉しいものです。
しかし、「もっと食べなさい」「はやく食べなさい」というのはNG。
食事には個人差があり、言って変わるものではありません。
言うだけ子どものストレスになるだけ。
どうしても、たくさん食べさせたいのなら、子どもの好きな味付けを研究する以外に方法はないと思います。
日没の公園で「もっと遊びたい!」とダダをこねることは、何度も経験すると思います。
そんなときの対策は、早めに”帰り時刻”を伝えること。
「まだ遊ぶの?じゃあ あと15分ね」という感じでOK。
時計がわからない子の場合は、「あと5回ね」と言えば納得してくれるはずです。
とくに男の子は、わざとお母さんが嫌がることをする子もいます。
一見、面白がっているように見えますが、実は心が淋しがっているケースがほとんど。
お母さんにかまってほしくて仕方がないのです。
そんな子は、会話を増やしてあげることが大事。
話しかけられたら、家事をしながら生返事をするのではなく、手を止めてしっかりと聞いてあげる。
寝る前に、絵本を読んであげるのもいいでしょう。
風呂嫌いの子も多いものです。
子どもが風呂嫌いになる主な原因は…
・シャンプーが苦手
・熱い風呂が苦手
まずは、シャンプーハットやぬるい風呂などの工夫が大切。
また、お風呂のオモチャを買って”お風呂を遊び場”にすると、風呂好きになる子も多いようです。
☆☆☆
以上、子供のしつけ◇1歳2歳3歳の上手なしつけ方でした。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!
(心理カウンセラー・ラッキー)
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