✎心理カウンセラー・ラッキー
人は誰でも「自分を良く見せたい」という気持ちがあって、そのために常に努力しています。
しかし、タモリさんの生き方は、その真逆。
「自分を良く見せない努力」をすることで、なぜか上手くいっています。
今回は、ストレスを溜めない生き方を、タモリさんに学びます。
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他人の評価をあまりにも気にすると、「本当の自分」を出せなくなってしまう。
その結果、いつも仮面をかぶった状態になり、息苦しくなってしまいます。
タモリさんは言います。
一度は好感度タレントに選ばれた時期があって、オレは気にしていないようで、ついつい好かれるようにやっちゃってたんだよね。そんな自分が嫌だったな。
(『週刊明星』1988年3月31日号)
ひとたび好感度が上がってしまうと、それを下げていくことは難しい。
周りの人たちの期待を裏切れないので、「偽物の自分」を演じ続けことになってしまいます。
タモリさんは、そのストレスを知っていて、あえて好感度を上げないのでしょう。
「お金持ちになりたい!」、「出世したい!」と向上心を持って努力すれば、やがて幸せになれる。
多くの人が、そう思っているはず。
しかし、タモリさんの幸福論は正反対です。
人間にとって一番恥ずかしいことは、立派になることです。僕にダンディズムがあるとすれば、このへんですね。
(『週刊読売』1995年1月22日号)
立派になれば、責任が回ってくるし、常に緊張を強いられる。「そんなストレスを抱えて、幸せですか?」というのがタモリ流の考え方。
私たちは、あまり深く考えずに、「立派になれたらいいなあ」と考えている。立派になることのメリットしか頭に思い浮かばず、立派でありつづけることには、大変な努力と気苦労を要することに思い至らないのだ。
「自分を良く見せよう」として背伸びをしながら生きていたら、人間関係に疲れてしまう。
それよりも、自分の欠点を把握して、無理せず生きていくほうが賢明です。
「自分かいかに下らない人間か」ということを思い知ることで、スーッと楽にもなれるんじゃないかな。(中略)
確かに、それがわかると、一度はドドドーンって落ち込むけどね。すぐに立ち直って、明るくなっちゃうんだよ。「なんだ、俺はいままでこんなつまらんことにこだわってたのか」って。そして楽になると同時に打たれ強くもなるんですよ。
(『BIG tomorrow』1995年11月号)
「俺って、ダメなやつだよなぁ」
「くだらないコダワリを持っているよなぁ」
このようなことに気付くだけで、生き方がだいぶ変わってくるのでしょう。
誰だって、「他人から好かれたい」と思っているはず。
しかし、タモリさんの生き方は、普通の人間の真逆。人から嫌われることも楽しんでいるようにも見えます。
「寝たくない男ベスト10」で二年連続2位の不名誉を得た暁には、このように語っています。
どっちみち嫌われるんなら、うんと嫌われてみたいね。
『an・an』1988年9月16日号より
「嫌われてもいい」と考え、肩の力を抜くことで、人間関係のストレスが減る。
その結果、逆に人気が出てしまったのですから、タモリ流の生き方もあながち間違いではなさそうです。
「人気が落ちぶれる寂しさ」について質問されたとき、タモリさんはこう答えています。
考えたって仕方ないし。根性がないから、一つの悩みを長い間ずっと考え続けられないんです。
(『現代』1989年7月号)
「悩む」ことは大量のエネルギーを必要とするし、悩んだところで問題が解決するわけでもありません。
タモリさんは「根性がない」と表現していますが、きっと「悩みにエネルギーを使うなんてもったいない」と思っているのでしょう。
いちいちやる気を出して、反省していたら2年でバテちゃいますよ。(中略)
後に引きずらない。やったことはすぐ忘れる。以上が長寿の秘訣。
(『SOPHIA』1993年4月号)
プロ野球では、7割ダメでも、3割ヒットを打てれば上出来。
「お笑い番組だってダメな回があってもいい」というのが、タモリさんの考え方なのでしょう。
ダメな部分にばかり目を向けていては、臆病な人間になってしまいますからね。
相手が遅刻してきたら、誰だって腹が立ちますよね。
腹が立ってしまうのは、自分が勝手に相手のことを信頼していたからです。
ところが、最初から他人を信頼していなければ、相手が何をしでかそうが平気でいられるらしい。
オレは何事にも期待していないところがあるんだね。(中略)オレは人間性に対して信頼をおいていない。
(『週刊現代』1993年3月27日号)
タモリさんの考え方の基本は、「自分も不完全だけど、他人だって不完全」。
だから、いつも「謙虚」&「寛容」でいられるのでしょう。
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学生時代のタモリさんの夢はトランぺッターになること。そのため、早稲田大学在学中は「モダンジャズ研究会」に所属していました。
しかし、話が上手いので、司会ばかり担当させられ、それが現在の仕事につながったわけです。
一般的には、「やりたいことを仕事にして生きていけば、それだけで楽しい」と思われがちですが、実際はそんなに甘くはありません。
「やりたいこと」をやれば、挫折や苦労が付きもの。
しかし、「得意なこと」を仕事にしていけば、苦労も少なく、ラクして楽しむことができます。
タモリさんも、「得意なこと」をやらされながら、気楽に生きているそうです。
あなた任せでやる気なく、人が用意したものをやって、自ら何も発言しない。なぜなら責任をとらなくて済むから。
(『SOPHIA』1993年4月号)
自分のキャラを作ることで、人と接することが楽になります。
たとえば、お医者さんは白衣を着ているから信用ができるし、警察官は制服を着ているから威厳を保てる。
ゆるキャラの「ふなっしー」でも、着ぐるみ無しで、中のおじさんだけが舞台に立ったら、全然盛り上がらないことでしょう。
タモリさんも、あのサングラスで魅惑的な雰囲気をつくり、存在感を出しています。
そんなキャラ作りをするには、小道具を使うのが一番です。
ダテ眼鏡をかければ、自分を賢く見せることができるし、迷彩色の服や小物を身に付ければ、ワイルドな雰囲気をかもし出すことができます。
もし太っているのなら、オーバーオールを着て「優しくて大らか」な雰囲気を出すこともできます。
イヤな人とは、無理してまで付き合わない。そして、好きな人に囲まれて生きる。
これが、ストレスを溜めない上手な生き方の基本でしょう。
タモリさんも、この基本を大切にしているようです。
「人間、お互い話せばわかる」なんてウソだから。話せば話すほど言葉にだまされて、ますますわかんなくなる。だから、「話せば、わかる」じゃなくて「離せば、わかる」だよ、本当に。
(『JUNON』1989年8月号)
【出典】
タモリさんの、ストレスを溜めない生き方を見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
タモリさんは「てきとう」に生きているイメージがありますが、そうするにも、ちゃんとした深い理由があるのですね。
人それぞれ状況が違いますので、タモリさんの方法をそっくりそのまま真似ることは難しいと思います。
しかし、1つか2つでも取り入れることができれば、今までとは違った「楽な生き方」ができるのではないでしょうか。
また、こちらの記事では「人から好かれる習慣」をまとめています。
↓↓↓
人から好かれる7つの習慣
きっと参考になると思いますので、ぜひ合わせて読んでみてくださいね。
以上「タモリさんに学ぶ|ストレスを溜めない生き方10」でした。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!
(心理カウンセラー・ラッキー)
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