✎心理カウンセラー・ラッキー
プライドが高くて迷惑な人との付き合い方は、かなり難しい。
プライドの高い人は自己愛が強く、自尊心が傷つくことを何よりも恐れるからです。
とくに、上司・先輩や自分に利害関係のある人の場合は、接し方を間違えると大変なことになりかねません。
友達やご近所さんの場合でも、扱い方を間違えると攻撃のターゲットにされてしまうことがあります。
ここでは、プライドの高い人との上手な付き合い方を具体的にご紹介していきます。
困った事態にならないための予防策になるはずです。
スポンサーリンク
プライドの高い人は、自分の価値や実力を過大評価している節があり「自分はすごい」と自負しています。
にもかかわらず、誰も褒めてくれないから、褒めてもらいたくて常にウズウズしている状態です。
プライドの高い人にかぎって自慢話が多いのも、褒め言葉を渇望している証拠。
「なぜ褒めてくれないの?」という不満を抱えながら生きているのです。
つまり、こちらが先回りして褒めてあげれば、ほぼ間違いなく相手はご機嫌になります。
それだけでなく、あなたのことを「なかなかいい人だ」と評価してくれたり、少なくともあなたの前では自慢話が少なくなるはずです。
では、プライドの高い人をどのように褒めたらいいのでしょうか?
基本的には、何でも大丈夫。服装・見た目・行動・実力…何でもいい。
ただ、プライドの高い人の”上手な褒め方”もあるので、次にご紹介していきます。
プライドが高い人の上手な褒め方は、”直してほしい部分”をあえて褒めること。
・どう考えても優しくない人に対して「優しいんですね!」と褒めると、少なくともあなたの前では”優しい人”を演じようとするはずです
・どう考えても感謝できないような上司に対して「ありがとうございます。感謝しています」と褒めると、少なくともあなたの前では”感謝したくなるような上司”の態度を取ろうとするはずです
・働きが悪い人に対して「さすが頑張り屋だね!」と褒めると、少なくともあなたの前では働き者を演じるはずです
このように、期待された通りの人間に変化することを、心理学ではピグマリオン効果と呼びます。
プライドの高い人は、おだてに乗りやすいという特徴があります。そこを生かした最高の褒め方になるはずです。
褒めたくない人を褒めるのは、かなりの苦痛を伴うとは思いますが、人生の修行だと思ってぜひ一度挑戦してみてください。
POINT”直してほしい部分”をあえて褒める
プライドが高い人は、恥をかくことをもっとも恐れます。
そのため自分の批判には過剰なほどに敏感。
「自分が一番正しい」と勘違いしている面もあるので、批判の内容が当たっていればいるほど反論が激しくなり、場合によっては激怒します。
プライドが高い人は、一度怒らせるとしつこい部分もあるので、長期間 攻撃のターゲットにされてしまう可能性もあります。
また「ここ直したほうがいいですよ」という”相手のためのアドバイス”であってもアウト。
向こうは意地を張ってしまい、「でも」「しかし」と反論されるのがオチです。
場合によっては、あなたのことを敵とみなし攻撃のターゲットにされてしまうかもしれません。
つまり、正しい批判だろうが、相手のためのアドバイスだろうが、極力しないこと。
これがプライドが高い人の正しい接し方です。
しかし相手が自分の部下ともなると、指摘しない訳にもいかないですよね。
では、プライドが高い人をどのように扱ったら良いのでしょうか?
次に、”上手な指摘のしかた”をご紹介していきます。
上手に苦情を伝えることができる「アイメッセージ」というテクニックがあります。
アイメッセージとは、”こちらの感情”を相手に伝えるというもの。
「君が遅刻した日はみんなが困っているから、これからは遅刻のないように頼むぞ」
「扉をバーンと閉めるとびっくりするから、もう少し静かにね」
このように”こちら側の感情”を添えることで、聞き入れてもらいやすくなります。
アイメッセージなら、相手のプライドを傷つけることもないので、恨みをかう心配はほとんどありません。
プライドが高い部下に接するときは、アイメッセージを使いこなすのがコツです。
POINT・批判やアドバイスは極力しない
・指摘するならアイメッセージで
プライドが高い人は「自分は特別だ」という気持ちがあるので、不当な要求をしがち。
しかも、それを受け入れてもらえないと「不親切なやつだ!」「それでも友達か!」と相手を責めたりします。
だからといってワガママをいちいち聞いていたら、向こうはますます図に乗り、要求がエスカレートする恐れもあります。
また、プライドが高い人は「やってもらって当然」と思っている節があり、感謝の言葉すら素直に言えません。
そんな関係になってしまったら、こっちは たまったもんじゃないですよね。
だから、プライドが高い人のワガママを聞いてはいけないのです。
とはいっても、職場であれば、プライドが高い人の要求をすべて拒否するわけにもいかないと思います。
では、職場ではどのように対応すれば良いのでしょうか?
プライドが高い人のワガママをエスカレートさせないための「リミットセッティング」という精神医学の考え方があります。
リミットセッティングとは「ここまでは許すけど、これ以上は絶対に許さない」という限界設定です。
・「ついでにコーヒー買ってきて」は許すけど、「俺のコーヒー買ってきて」は毅然として拒否する
・「忙しいから手伝って」は許すけど、「今日俺デートだから代わりにやっといて」は毅然として拒否する
このように、許す限界を具体的に設定することがリミットセッティングです。
リミットセッティングを根気よく続けることによって、不当な要求が徐々に減ってくるだけでなく、プライドが高い人に常識を植え付ける効果もあります。
POINT・プライドが高い人のワガママは聞いてはいけない
・頼み事は、許せる限界を設定する
スポンサーリンク
プライドが高い人は、”弱い人”や”都合のいい人”を身の回りに置きたがる傾向があります。
言い方は悪いですが、”召使的な人”を身近に置いてワガママを通したいのです。
プライドが高い人に親切なことをすると、”都合のいい奴”と思われてしまいがち。
向こうは、最初はいい人を演じていても、親しくなれば徐々に本性をあらわし図々しくなってくるのです。
一度”都合のいい人”になってしまうと、そこから抜け出すのは非常に困難。
罪悪感を与えたり脅し文句を並べたり、何がなんでも支配下に置こうとするからです。
「この人、変なプライドがあるな」と感じたら、親切なことはしないで 毅然とした態度で接することが大切です。
POINT親切にしない
プライドが高い人は嫉妬心が強く、他人の幸せ話が大嫌い。
常に自分が一番でないと気が済まないのです。
悪口や陰口が多いのもそのため。
人の足を引っ張れば、相対的に自分が優位に立てたような気がするからです。
だから、プライドが高い人の前で”幸せ話”をするのは絶対に禁物。
「彼とハワイで最高のお正月を過ごしたわ」
「都内に新築の一戸建てを建てんだ」
そんなことをうっかり話してしまえば、向こうは間違いなく怒り心頭です。
もちろん、プライドが高い人でも「嫉妬は恥ずべきこと」とわかっているので、あからさまに顔に出したりはしません。
笑顔で「よかったね」と言いながらも、腹の中では「悔しい!どうやって足を引っ張ってやろうか?」とたくらんでいるのです。
プライドが高い人は、幸せな人に対して攻撃的なところがあり、ひどいと陰湿な嫌がらせをするケースもあります。
雑談をするなら、向こうの嫉妬心を刺激しない気遣いも必要です。
POINTプライドが高い人の前で”幸せ話”はしない
ここまでは、プライドが高い人との付き合い方や扱い方についてお話してきました。
しかし、可能であれば”付き合わない”ほうが賢明です。
プライドが高い人と深く付き合うと、理不尽な被害を被ることが多いし、常に気をつかうので精神衛生上よくありません。
疲れるばかりで、付き合うメリットがほとんどないのです。
では、どのようにして距離を置けばいいのでしょうか?
一番いい方法は、”雑談の量を徐々に減らしていく”ことだと思います。
相手に気づかれない程度に少しずつ雑談を減らしていき、そーっと距離を取る。
雑談の量が減ると、人間関係は希薄になります。
それと同時に、向こうの”図々しさ”も徐々に減ってくるはずです。
プライドが高い人の扱い方で頭を悩ますよりも、距離を置くほうが遥かに簡単ですよね。
もしも付き合う必要がないのであれば、”距離を置く”を第一に考えてみてくださいね。
☆☆☆
以上、プライドが高い人との付き合い方5選でした。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!
(心理カウンセラー・ラッキー)
スポンサーリンク