✎心理カウンセラー・ラッキー
人を叱ったとき、相手の反応は2つ。
●言うことを聞き入れる人… 25%
●その場しのぎの人… 75%
このデータによると…
部下を叱っても、4回中3回は「部下に嫌われる」だけで、効果なし。
みなさんも、同じような経験があると思います。
「いったい、どうやって叱ればいいの?」と悩んでしまいますよね。
そこで今回は、「上手な部下の叱り方」を7つご紹介していきます。
例文つきなので、具体的な実践方法がすぐに身につくと思いますよ。
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「サボるな!」
「遅刻するな!」
「ここでタバコを吸うな!」
「〜するな!」ばかりでは、部下もうんざり。
だんだん、上司の言うことを聞かなくなります。
また、心理学の研究では、「禁止されると余計にやりたくなる」という事がわかっています。
つまり、「〜するな!」では逆効果。
こんなときは、「〜しよう!」に言い換えるのがベストです。
例1
「サボるな!」
↓↓↓
「さっさと終わらせよう!」
例2
「遅刻するな!」
↓↓↓
「もう15分早く起きよう!」
例3
「ここでタバコを吸うな!」
↓↓↓
「喫煙所で思いっきり吸ってこい!」
「〜しよう!」と言われた部下は、「素直に言うことを聞こう」という気持ちになるものです。
「笑顔で接客しなさい!」
「服装がだらしないぞ!」
このように、正論で責められた部下は、「自分を否定された」ような気になります。
やる気を失ったり、ふて腐れたりするかもしれません。
こんなときは、「損得」を語るのが一番です。
例1
「笑顔で接客しなさい!」
↓↓↓
「笑顔で接客すると、クレームが減るわよ」
例2
「服装がだらしないぞ!」
↓↓↓
「身だしなみを整えるだげで、信用が上がるぞ」
誰だって、損はしたくないもの。
損得を伝えることで、部下は素直に納得してくれるものです。
「こんな企画書、全然ダメ!」
「掃除のやり方がなってない!」
ダメ出しされれば、誰だってやる気を失います。
こんなときは、「惜しい!」を使うのがオススメです。
例1
「こんな企画書では全然ダメ!」
↓↓↓
「惜しい!ここを少し書き直してみようか」
例2
「掃除のやり方がなってない!」
↓↓↓
「惜しいなあ。見えない裏側もキレイにできたら完璧だね!」
「惜しい!」は、80点くらいのイメージ。
部下も、やる気を失わずにすむでしょう。
叱るときに、「みんな同じだけど」と前置きをすることで、部下のショックが和らぎます。
例1
「不要な書類はシュレッダーにかけなさい!」
↓↓↓
「みんなもよく忘れるんだけど、不要な書類は必ずシュレッダーにかけてから捨ててね」
例2
「不器用だな。家で練習してきなさい!」
↓↓↓
「最初はみんな上手くできないからね。すこし家で練習するといいよ」
「誰もが通る道」と分かれば、部下は恥をかかずに済みます。
むしろ、「僕もはやく覚えよう!」とやる気になるものです。
「自分の失敗談」を話せば、叱ることなく注意を促せます。
例1
「見積もりが1桁間違ってるぞ!」
↓↓↓
「ここ、1桁間違ってるぞ。俺も昔、やらかした事があるんだけど、上司にこっぴどく怒られてな。お前も気をつけなよ」
失敗談を聞かせてあげることで、部下は叱られた気がしません。
それだけでなく、「上司だって間違えることがあるんだ」と親しみを持ってくれるものです。
上司から「しっかりやれ!」と言われて、やる気になる人はまずいません。
しかし、「協力してくれ」と頼まれたら、たいていの人はやる気になるものです。
例1
「このままでは納期に間に合わんぞ!」
↓↓↓
「納期がギリギリなんだ。大変だとは思うが、お前も協力してくれ」
例2
「もっとしっかり働け!」
↓↓↓
「売り上げが悪くて、本社からの圧力が凄いんだ。お前も協力してくれるか」
上司が頭を下げているのだから、部下は叱られている感覚は一切ありません。
また、協力を求めることで、職場に一体感が生まれます。
ちょっと高度なテクニックですが…
部下の態度に「同情」することで、やる気にさせることもできます。
例1
「なにダラダラやってるんだよ!」
↓↓↓
「体調でも悪いのか?早退したほうがいいんじゃないのか?」
例2
「ケアレスミスが多すぎるぞ!」
↓↓↓
「何か悩みでもあるのか?こんなミスをするなんて、キミらしくないぞ」
こう言われた部下は、「いえいえ、そんなことありません」となり、気合いを入れ直すでしょう。
また、「優しい上司だなあ」と、こちらに好感を持ってくれるはずです。
☆☆
ここまでが、「部下の上手な叱り方」。
おまけで、「部下に好かれる叱り方」をご紹介させていただきます。
仕事でミスをして落ち込んでいる部下は、自ら反省しています。
だから、叱る必要は無し。
そんなときに必要なのは「共感」です。
「大変だったなあ」
「残念だったなあ」
「ツラいよな」
まずは優しい言葉をかけて、アドバイスは後日にする。
そうすることで、こちらの意見を素直に受け入れてくれるはずです。
長々と説教されたら、誰だってイライラするもの。
ヘタをすれば、部下に逆ギレされる可能性もあります。
叱るときは、長くても30秒以内。
短いに越したことはありません。
「おい!」の一言で済ませられるのであれば、そうするのが賢明です。
●向かい合って話をすると、敵対心が湧いてくる
●横並びで話をすると、一体感が湧いてくる
これは、心理学では常識。
つまり、「横並び」で叱ったほうが、話を受け入れてもらいやすくなるのです。
トイレ・ベンチ・エレベーター・お店のカウンター、作業をしながら…。
「横並びになったときに叱る」というのも、部下に嫌われない賢い方法です。
聞き分けの悪い部下は、困りもの。
上司が叱っても、なかなか聞く耳を持ってくれません。
そんな場合は、食事中に話をするのがオススメ。
なぜなら、食事中がもっとも人を説得しやすいからです。
これを心理学では、ランチョンテクニックといいます。
食事中や喫茶店で、「そういえば〇〇の話だけど」と話を切りだせば、気難しい部下でもきっと上手くいくはずです。
たとえば、部下が笑顔になったときに、「いい笑顔だね!それならお客さんも喜ぶよ」と褒める。
すると部下は、「これからは笑顔で接客しよう」と思うもの。
「笑顔で接客しなさい!」と叱る必要がなくなります。
部下は、子育てと同じで、叱ってやらせるよりも、褒めて伸ばすほうが大事。
叱るほうが手っ取り早いのですが、簡単なほう選ぶと、結局めんどくさくなるのです。
☆☆☆
以上、上手な部下の叱り方でした。
「これならできそう!」というものを見つけて、ぜひ実践してみてくださいね。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!
(心理カウンセラー・ラッキー)
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