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トヨタ式・改善方法◇トヨタの成功法則とは


心理カウンセラー・ラッキー

 

不況が長引こうとも、収益を伸ばし続けるトヨタ自動車。

その成功のカギは、トヨタ式の『改善』にあります。

今では、トヨタ式の改善方法をマネる企業も多く、もはや『KAIZEN』は国際語となっています。

では一体、トヨタはどのような改善を積み重ねているのでしょうか?

今回は、『トヨタ式の改善方法』から成功法則を学びます。

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「どうしたら楽にやれるか?」が改善

トヨタの改善は、「どうしたら楽にやれるか?」が基本。

「がんばるのではなく、がんばらなくてもいいように改善しよう」と考えるのです。

通常の会社ならば「汗を流して、長時間がんばる」というのは素晴らしいことですが、トヨタはそれを『悪』とします。

なぜなら、汗水流して必死に働くのに慣れてしまうと、やがて不満が蓄積してしまうからです。

 

もしも、重たいものを運んでいる作業員を見かけたら、「もっと楽にやれる方法」を皆で考える。

もしも、「このスパナでは作業がしずらい」と思うのなら、「もっと楽に作業できるスパナ」を作り出す。

このように、「楽にやれる方法」を考えることで、社員が喜ぶだけでなく、「仕事の効率化」にも繋がっていくわけです。

そのような小さな改善の積み重ねが続くかぎり、トヨタの増益は止まらないことでしょう。

 

 

「改善のアイディア」は誰が考えてるの?

では、「改善のアイディア」は誰が考えているのでしょうか?

通常、成長する大企業には、必ず「アイディアマン」が存在します。

いわゆる「カリスマ経営者」と呼ばれる人たちです。

  • マイクロソフトのビル・ゲイツ
  • アップルのスティーブ・ジョブズ
  • ソフトバンクの孫正義
  • 日産のカルロス・ゴーン

などなど。

しかし、トヨタには、「カリスマ経営者」と呼ばれるアイディアマンは存在しません。

では、いったい誰がアイディアを考えているのでしょうか?

それは、従業員全員です。

トヨタには、「アイディアは、経営者が考えるものではなく、みんなで出し合うもの」という考え方があります。

だから、従業員全員がアイディアマン。カリスマ経営者は必要ないのです。

 

では、なぜトヨタは、従業員のアイディアを尊重するのでしょうか?

それは、改善のアイディアのヒントは、必ず『現場』にあるからです。

ドラマ『踊る大捜査線』の名ゼリフ「事件は、会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ!!」と同じように、問題は必ず『現場』で起こります。

だから、「改善策」も、問題が起きた現場の担当者が考えるのがベスト

そして、このような「小さな改善策」が束になってかかれば、「カリスマ経営者のアイディア」よりも良い結果が出てくるのです。

「太い1本の鉄の棒」よりも、「細い針金を束にしたワイヤー」のほうが強度が強いのと同じことです。

 

 

ミスしたくても、ミスのできない環境づくり

通常の会社では、「ミスをした作業員」を上司が叱ります。

「部下のミスを正すのが上司の仕事だ」という考え方です。

しかし、トヨタはその反対で、ミスをするたびに作業員を叱る上司は失格

なぜなら、「ミスを起こすような環境で部下を働かせている」からです。

 

ミスが繰り返されるということは、『改善策』を考えていない証拠。

「ミスが起こらないためのアイディア」を出していない上司が悪いのです。

もしも、「左のネジ」と「右のネジ」の付けまちがいが起きたとしたら、「左右のネジの形状を変える」など、どんどんアイディアを出さなければ『トヨタの従業員』とは呼べないのです。

 

 

困れば、知恵が出る

先述したように、問題が起こるたびに『改善』を繰り返していけば、会社はどんどん成長していきます。

しかし、順風満帆なときは『改善点』が見つからないので、会社の成長は止まってしまう。

たとえ世界のトヨタであっても、会社の成長がなければ、やがてライバル会社に先を越されてしまうことでしょう。

 

その対策としてトヨタが行なっていることは、「とてつもなく高い目標を掲げる」ことです。

たとえば、「1台にかかるコストを20%削減する」という高い目標が立てられれば、必然的に『改善点』を見つけなけらばならなくなります。

「この部品は、もう少し安くならないか?」

「流通手順を変えれば、もう少し経費が浮くのでは?」

このような、従業員全員のアイディアの積み重ねが、会社の成長につながっていくわけです。

 

人は、困れば知恵が出る。しかし、困り方が小さいうちは知恵は出ない。

だから、高い目標を掲げて、自らを困らせる。

この考え方が、トヨタの成長を支えています。

 

 

従業員全員をアイディアマンに育てるには

たとえ、やり方をわかっていても、ヒントだけ出すのが「トヨタ式上司」

最初から答えを教えると「教育ママみたいだ」と叱られます。

従業員をアイディアマンに育てるには、まずは「やり方を自分で考えさせる」ことが大切なのです。

「いいアイディアを考える」というのは、『才能』ではなく『技術』。

その技術を磨くためには、「自分で考える」を習慣にすることが必須です。

 

 

『なぜ』を5回繰り返す

トヨタ式でもっとも有名なのが、「『なぜ』を5回繰り返す」という方法。

なぜ、ラインが停止したのか?
↓↓↓
人為的なミス
↓↓↓
なぜ、ミスをしたのか?
↓↓↓
疲れていたから
↓↓↓
なぜ、疲れていたのか?
↓↓↓
…………

というように、『なぜ』を繰り返して『真の原因』を突き止めまで、5回でも10回でも『なぜ』を繰り返す。

二度と同じトラブルを起こさないように、仕事を止めて全員で『真の原因』を考える。

それがトヨタ式です。

 

たとえば、「経費節減しよう!」というときに…

「1人の人間を減らすために、10万円の装置を取り付ける」という案があったとします。

その装置を全工場に配置すれば、毎年何億円も経費を節減できるという素晴らしい案です。

しかし、もっと掘り下げて考えたときに、「作業手順を変えれば1人削減できることがわかった」としたら、10万円の装置を取り付ける案は『失敗案』だったということになります。

このように、「『なぜ』を掘り下げて、真の原因を突き詰める」ことで、本当の経費節減ができるのです。

 

 

「トヨタの成功法則」まとめ

トヨタの成功法則を、ひと言でいえば…

「楽をするために、みんなでアイディアを出し合う」

ということかもしれません。

一つ一つのアイディアは、ほんの小さなチカラしかありませんが、それが束になれば「世界一」にもなれるのです。

 

トヨタ式は、爆発的な成長は見込めないかもしれません。

しかし、「誰にもマネできない莫大な知識」が手に入ります。

それは、野球のイチローの技術にも似ています。簡単にパクることができないのです。

コツコツと工夫を積み重ねるのは、やはり大変なことですが、これ以上に優れた成功法則はないということですね!

 

 

【参考文献】

 

以上、『トヨタ式・改善方法◇トヨタの成功法則とは』でした。

 

こんな記事もありますよ
天才イチローの考え方◇なぜ,あれほど努力できるのか?

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!
(心理カウンセラー・ラッキー)

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