✎心理カウンセラー・ラッキー
あなたの周りにも被害者意識の強い人がいるのではないでしょうか。
やたらと愚痴や不平不満が多かったり、人を責めたり、口論をけしかけたり。
職場・友人・家族など、身近に被害者意識の強い人がいると本当に困ってしまいます。
なぜ被害者意識が強い人は、ネガティブな言葉ばかり吐いたり、人を責めたりするのでしょうか?
ここでは被害者意識が強い人の特徴と、そうなるに至った原因や心理をお伝えしていきます。
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< 目次 >
被害者意識が強い人の特徴を一言で言ってしまえば、”恩には鈍感で、恨みには敏感”ということ。
「やってもらって当たり前」「された恨みは忘れない」というようなアンバランスな考え方をしているのです。
それを踏まえて読んでいくと理解しやすいと思いますよ。
被害者意識が強い人のいちばん分かりやすい特徴は、愚痴や不平不満がやたらと多いこと。
「仕事がきつい」「給料が安い」「あいつが足を引っ張っている」「俺の食事だけ少ない」など、口を開けば愚痴や不平不満。
休日に奥さんがお出掛けをすれば「俺の昼飯はどうするんだ」と文句を言ったり、「誰のおかげで飯が食えると思ってるんだ」と恩着せがましいことを言ったり。
また、被害者意識が強い人は、社会に対しても批判的なところがあります。
「景気が悪い、会社が悪い、政治が悪い」など、自分の努力は棚に上げて、悪いのはすべて他人。
反省の色は微塵もありません。
被害者意識が強い人は、たとえ嘘をついてでも自分を正当化しようとする傾向があります。
たとえば、出会い頭の交通事故で、8:2で自分が悪いにもかかわらず相手の過失だけを並べ立て、ひどいと嘘をついてでも自分を正当化しようとします。
さらにタチが悪い場合だと、記憶がねじ曲げられ、頭の中で嘘が本当に変わってしまい、本気でキレたりすることもあります。
このように、あらゆる手を使って責任を人になすりつけようとするのが被害者意識が強い人の特徴。
”何かと口論が多い”というのも、このような一面があるからです。
やられた事をいつまでも忘れないのも、被害者意識が強い人の特徴です。
口論になると「お前も昔〇〇しただろう!」と遥か昔のことを持ち出したり、酔っ払うと人の悪口が増えたり。
結局、何年たっても人を許せていないのです。
人を許せない人は、神経がピリピリした状態が長く続いているので、肝臓や腎臓に負担がかかり顔色が浅黒くなりがち。
また、健全な人間関係を築けずに、徐々に友達が減ってくるというのも被害者意識が強い人の特徴です。
「冷たいな!それでも友達か!」というように、人に罪悪感を与えてコントロールしようとするのも被害者意識が強い人の特徴です。
なぜ、そのような遠回りなことをするのでしょうか?
それは、プライドが高いから。
先程の”自分を正当化する”というのも同じですが、高いプライドが邪魔して素直に頭を下げることができないのです。
「毎日仕事仕事って!いい加減にしてよ!」と旦那さんに怒る奥様も、きっと同じことだと思います。
「淋しい・子供と遊んでほしい・家事を手伝ってほしい」と素直に言えなくて、つい相手を責めてしまうのです。
自分に不利な出来事が起こると、それが故意に行われたと推測し「お前 わざとだろ!」と人を責めるのも、被害者意識が強い人の特徴。
でも実は、本人も薄々気づいているんです。それは「偶然の出来事だ」と。
ではなぜ、被害者意識が強い人は、わざわざ人を責めるのでしょうか?
それは、劣等感が癒されるから。
人を責めて相手を落とせば、相対的に自分の価値が上がったような気になり、優越感を得られるからです。
また、心の奥底に「自分のほうが優位に立ちたい」という気持ちもあるのかもしれません。
先にも述べましたが、被害者意識が強い人は「やってもらって当たり前」という所があり、感謝の気持ちが薄い傾向があります。
にもかかわらず、自分がやってあげたことに関しては、感謝されないと腹を立てる。
「ありがとうの一言もないのか!」と相手を責めたりします。
周りの人は、そんな矛盾した態度に呆れている人も多いものです。
☆☆☆
ここに上げましたように、被害者意識が強い人は、何かと”自分をえこひいき”する傾向があります。
なぜ、そうなってしまったのでしょうか?
次は、その原因と心理をお伝えしていきます。
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何度も出てきますが、被害者意識が強い人のいちばんの特徴は”恩には鈍感で、恨みには敏感”ということ。
つまり、感謝の気持ちが足りないために、感謝と恨みのバランスが悪いのです。
「感謝50:恨み50」が一般的な人とすれば、「感謝80:恨み20」の人は とてもいい人。
その逆に「感謝20:恨み80」という人は被害者意識が強い人です。
感謝の念は、生まれながらにして持っているものではありません。
感謝を日々繰り返すことで、感謝の気持ちが育ってくるものです。
もしかしたら、「いただきます」すら言わない感謝の少ない家庭に育ったことが被害者意識が強くなる原因の一つかもしれません。
「やってもらって当たり前」という気持ちが強い人は”エンペラー症候群”などと呼ばれていますが、原因は幼少期の甘やかし過ぎです。
食べた食器を片づけない、部屋の掃除を親がしてくれる、周りの大人たちにチヤホヤされるなど。
「やってもらって当然」「特別扱いされるのが当たり前」の環境で育つと、感謝の気持ちが育たず、被害者意識が強くなります。
また、プライドも高くなるので、素直に間違いを認めることができなかったり、人に責任をなすりつけたりしてしまいます。
劣等感が強い人は、自分のコンプレックスを隠すために、無駄なプライドが出てきます。
・自分が悪いとわかっていても、相手のせいにしてしまう
・「淋しい、協力してほしい」と素直に頭を下げられないので、人を責めてコントロールしようとする
また、人を責めて相手の価値を下げることで、相対的に自分の価値を上げ、劣等感を癒そうとします。
それとは逆に、人を褒めると、相対的に自分の価値が下がった気がするので、人を褒めることは少なくなります。
これらは無意識下で行われて、本人はほとんど気づいていません。
気づいていないからこそ厄介だとも言えます。
「勉強はできるんだけど、運動がちょっとねえ」
「算数は大丈夫だから、あなたは国語をやりなさい」
このように、がんばっても親から認めてもらえなかった人は、心に傷かのこり劣等感が強くなります。
劣等感が強い人は、人から認められたくて、あらゆる手を使います。
それが、被害者意識が強い人の”人を責めてでも自分を正当化しよう”とする行為につながります。
このように、被害者意識が強い人は認められたい気持ちが人一倍強いので、「さすがだね!」と人から認められると、「この人は俺のことを分かってくれるいい人だ」と思い、急に優しくなったりもします。
被害者意識が強い人がもし身近にいるのなら、積極的に認めてあげることで、付き合いやすくなるかもしれませんね。
被害者意識が強い人が、”平等”とか”損得”をやたらと主張するのは、無条件の愛を知らないことが原因。
たとえば、「お父さんお母さんは、何があってもお前の味方だからな」というような言葉をかけられて育った子どもは、無条件の愛を知っているので、”平等”や”損得”をやたらと主張したりはしません。
しかし、無条件の愛を知らずに育つと、価値観の基準が”平等”や”損得”になってしまう。
「平等こそが正義だ」という考え方に陥ってしまうのです。
だから、他の誰かがえこひいきされいたら、無性に腹をたてます。自分の正義感が許さないのです。
親がテレビを観ながら「政治が悪い。景気が悪い。税制が悪い。だからうちは苦しいんだ」などと毎日ぼやいていたら、子どもはそれを見事に真似ます。
”自分が不利な立場にあるのは、すべて他人が悪いんだ”という安易な考え方を身につけてしまうのです。
とても単純な原因ですが、これが最も多い原因かもしれません。
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ご紹介してきました被害者意識が強くなる原因は、ほとんどすべてが”親の影響”です。
親の影響で、多くの人に迷惑がかかるだけでなく、子ども本人も生きづらい人生になってしまいます。
我が家にも子供が3人います。
そうならないためにも、”愛と感謝のある子育て”を心掛けていきたいと思っています。
☆☆☆
以上、被害者意識が強い人の特徴と心理でした。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!
(心理カウンセラー・ラッキー)
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