✎心理カウンセラー・ラッキー
「はっきり言いなさい!」
「何をモジモジしてるの!」
引っ込み思案な子どもの態度は、親にとって「じれったい」ものかもしれません。
しかし、子どもが引っ込み思案になってしまう原因の多くが「親の言葉」にあります。
今回は、『引っ込み思案な子どもにしてしまう親の言葉』についてお伝えいたします。
ぜひ参考にしてみてください。
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●「我がままを言うな!」
●「子どもは黙ってなさい!」
●「言う通りにしなさい!」
●「わかった?『ハイ』は!」
このように、子どもの発言を頭ごなしに否定したり、強制的に黙らせたりすると…
「言いたいことが言えない子」になってしまいます。
「意見を言う=怒られる」
「自分の考え方=間違っている」
「おしゃべり=悪いこと」
という間違った観念を心に刻んでしまい、言葉が出てこなくなるのです。
このようなことを言われ続けて育った子どもは、一見すると「謙虚で従順な子ども」に育ちます。
しかし、心の中には「吐き出しきれない鬱憤」を溜め続けているのです。
そして最悪の場合、大人になってからその鬱憤を爆発させてしまいます。
「あんなに良い人が、こんな事件を起こすなんて!」というのがその典型。
ある調査によると、犯罪を起こしやすい人は「凶暴な人」や「IQの低い人」よりも、「言いたいことが言えない人」の方が多かったそうです。
引っ込み思案な人は、そんな危険もはらんでいるのです。
●「メソメソするな!」
●「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい」
●「夢みたいなことを言うな、くだらない!」
このように、子どもの感情を抑えつけたり、アイディアを否定したりすると…
「感情表現できない人」になってしまいます。
「感情表現=怒られる」というトラウマができてしまい、感情を表に出せなくなるのです。
一見すると「おとなしくて良い子」に育ちますが、感情を抑えつけたまま大人になると困ったことが起こります。
それは、「自分がされたと同じように、子どもの感情を抑えつけようとする」こと。
その最も恐ろしいケースが、子どもへの虐待やネグレストです。
「泣くな!」「我慢しろ!」と言われ続けて育った人は、子どもが泣いているだけでもイラッとします。
それは、デパートなどで他人の子どもの「鳴き声」を聞いたときも同じ。
泣いている子や、我慢できない子どもを見ると、訳も分からず腹が立ってくるのです。
「子どもは感情を抑えることができない」ということ理解しているにもかかわらず、どうしても自分を抑えられない。
それは、「私は我慢してきたんだから、あんたも我慢しなさい!」という心の底にある気持ちが、そうさせてしまうのです。
●「こんな事もできないの?」
●「赤ちゃんじゃないんだから」
●「テストの点数が悪い!」
このように、子どもの「できない部分」をダメ出しすると…
「本当の自分を出せない人」になってしまいます。
「そのままの自分を出すと、愛されない」という間違った観念を心に刻んでしまい、「自分を良く見せたい気持ち」が強くなってしまうのです。
だから、人前ではいつも背伸びをしていたり、言い訳ばかりしたり、ときには大げさにモノを語ったりします。
なので、人と一緒にいると気が休まるときがなく、すぐに疲れてしまうので、人を避けるようになってしまいます。
●「自分でやりなさい!」
●「後からにして!」
このように、親が子どもを突き放してしまうと…
「お願いできない人」になってしまいます。
「お願いする=嫌がられる」という間違った観念を心に刻んでしまい、人に助けを求めることができなくなるのです。
「ちょっと貸してくれる?」
「一緒に行こうよ!」
「手伝ってくれる?」
というような簡単なお願いでさえ、ためらってしまう。
だから、深い人間関係を築くことが難しくなります。
●「あのおじさんに怒られるよ」
●「世の中には、悪い人がいるね」
このようなことを言い続けていると…
子どもは「他人への不信感」を持ち、「世の中は安心できない危険な場所だ」という間違った観念を心に刻んでしまいます。
すると、他人が近くにいるだけで緊張してしまい、リラックスした会話ができなかったり、満員電車に乗るだけでグッタリ疲れてしまったり…。
いわゆる「人間嫌い」になってしまうのです。
ここまで「引っ込み思案な子どもにしてしまう親の言葉」を見てきました。いかがでしたか?
お気づきになられた方も多いと思いますが…
子どもが引っ込み思案になってしまうのは…
「親から怒られたり叱られたりしたとき」に心が委縮してしまうことが原因です。
「自信」という字を分解すると、「自分」を「人」に「言う」となります。
心が委縮した子どもは、ありのままの自分を人に話せなくなってしまっている。
だから、自分に「自信」が持てないのです。
怒ったり、叱ったりして子どもを動かすことは簡単です。
しかし、その弊害も大きい!
子どもに必要なのは、怒る・叱るよりも「励まし」です。
「励」という字は、「一万ノ力」と書きます。
つまり、「励まし」は「一万のチカラ増し」。
「大丈夫!こうしてごらん」
「きっと花子なら、次回はできるよ!」
イラッとなる気持ちを抑えて、子どもを励ましながら動かすこと。
それが、子どもの大きな成長につながります。
以上「引っ込み思案な子どもにしてしまう親の言葉5つ」でした。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!
(心理カウンセラー・ラッキー)
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