✎心理カウンセラー・ラッキー
あなたの周りにも、いつもおどおどビクビクしているような小心者の人がいるのではないでしょうか。
もしくは、あなた自身が臆病な性格で、うまく会話ができず、いい人間関係がつくれないと悩んでいらっしゃるかもしれません。
小心者の人は、一体何が原因で臆病になってしまったのでしょうか?
また、小心者の人にはどのような特徴があり、その性格を人生でどう生かしていけば良いのでしょうか?
ここでは小心者の原因と特徴と克服法、そして仕事にも生かせる長所をご紹介していきます。
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< 目次 >
小心者になってしまう原因は、人によってそれぞれ違います。
ここでは、小心者になってしまう主な原因8つと、それぞれの克服法ご紹介していきます。
小心者になってしまう原因の1つ目は、”不幸のトラウマ”です。
なかでも、もっとも影響の大きい原因は、乳幼児期の不幸な経験。
虐待を受けた・育児放棄を受けた・両親が激しい夫婦喧嘩をしていたなど、幼い頃の心の傷がトラウマ化しているのです。
そのため、”ネガティブな雰囲気”を過剰に嫌います。
・相手を不機嫌にしたくないから、常に顔色をうかがってしまう
・「嫌だ」と言えずに、相手に同調してしまう
・周りで喧嘩がはじまると、自分は関係ないのにおどおどビクビクしてしまう
ひどい場合は、幼い頃の経験がフラッシュバックしてよみがえり、頭を抱えてしまう人もいます。
過去のトラウマを克服するには、専門的な治療もありますが、逆に治療を受けたためにトラウマが悪化してしまう人もいるそうです。
心に負担をかけない程度に、少しずつ”ネガティブな雰囲気”に身をさらして慣らしていくという単純な方法のほうが良いのかもしれません。
「人から良く見られたい」という感情は誰にでもあります。
しかし、小心者の人は、その感情が人一倍強い。
いわゆる”邪魔なプライド”が高すぎて、心が傷つくことに敏感になっているのです。
そのため、恥や失敗を強く怖れます。
・馬鹿にされるのが怖くて、自分の意見を言えない
・恥をかきたくなくてカラオケすら歌えない
・失敗が怖くてチャレンジできない
その姿が、周りの人から見て”おどおどしている”ように見えてしまうのです。
邪魔なプライドが高くなる原因は、先天性・後天性など人によってさまざま。
生まれつきの気質もあれば、親の育て方や兄弟のちょっとした一言が原因なんてこともあります。
邪魔なプライドを無くすには、”自分の失敗談やちょっと恥ずかしいエピソードで人を笑わせる”ことが一番の近道になるはずです。
”失敗が多いと自信を失う”と思われがちですが、実はそうではありません。
反対に、失敗経験が少ない人のほうが自信を失いがちです。
人間は本来、新しい物事に挑戦して成功と失敗を繰り返すことで自信をつけていきます。
しかし、親の過保護などで、チャレンジも失敗もさせてもらえなかった人は、自分に自信を持てないまま大人になってしまうのです。
その自信喪失が、小心者になる原因の1つ。
・チャレンジや変化を嫌う
・「失敗したらどうしよう」と神経質になってしまう
・人との関係に自信が持てず、小声になってしまう
などなど、あらゆることに臆病になってしまいます。
さまざまなことに果敢に挑戦していけば、臆病な性格は治っていくものです。
しかし、小心者の人は、挑戦する勇気がなかなか出てこないので、いつまでも自信のない状態が続きます。
ここ重要です
小心者になる原因の1つに、虚弱体質があります。
特に胃腸が弱い人は、臆病になりがち。
ちびまる子ちゃんにでてくる「山根くん」のようなイメージです。
「健全なる精神は、健全なる肉体に宿る」と言われるように、身体が弱いと心も弱くなりがち。
とくに、精神を安定させる神経伝達物質”セロトニン”は、90パーセントが腸にあると言われています。
つまり、腸が不安定なら、精神も不安定になりオドオドビクビクしてしまうのです。
近年のうつ病増加の原因も”腸内環境の悪化である”と言われているほど、腸は精神と直結しています。
虚弱体質が小心者の原因になっているのであれば、最初にすべき事は腸内環境を整えること。
また筋トレや、格闘技を習ったりすることで克服している人もいるようです。
親から甘やかされて育つのも、小心者になる原因の1つ。
”家庭の人間関係”と”世間の人間関係”とのギャップが大きすぎて戸惑ってしまうのです。
もしも、私たち日本人がアフリカの片田舎に引っ越したら、勝手が違いすぎて、どう人と接していいのか戸惑ってしまいますよね。
それと同じことが、家庭と世間の間で起きているのです。
これを克服するには、たくさん人と接して少しずつギャップを埋めていくことが必要です。
親から認められなかった人も、小心者になりがち。
「勉強はできるけど、運動はダメね」というように、努力しても親から認められなかった人は自己評価が低くなります。
その結果、自分に自信が持てず、”常に自分が試されている”ような気持ちになってしまうのです。
・カラオケを歌いたいけど、自分の力量が試されているような気がして歌えない
・意見を言いたいけど、自分の考え方が試されているような気がして手を挙げられない
つまり、”行動したいけど行動できない”というおどおどとした態度になってしまうのです。
また、自信がないために注目されることを避ける傾向があり、「電車でおばあさんに席を譲る」というような親切なことをする勇気も出てきません。
自己評価が低いのを克服するのはなかなか難しいのですが、自信を高めることは意外と簡単にできます。
自信を高めるには、まずは”言葉”を変えること。
弱気な言葉をつかわず、強気な言葉を積極的に使っていくことです。
「一丁やってやるか!」「面白そうじゃん!」「こんなのへっちゃら」などの強気な言葉をつかって、弱気になりそうな自分を鼓舞していくことが大切です。
頭がいい人に多いのですが、”最悪の事態を想定してしまう”というマイナス思考。
これが原因で、小心者になってしまうケースもあります。
マイナス思考の人は、「こんなことを言ったら馬鹿にされるのではないか?」というように最悪の事態を想像してしまい、体験する前から恐怖に支配されてしまいます。
また、ため息や、「私にはムリ」「やるだけ無駄」という悲観的な心の声が多いのも小心者の特徴です。
悲観的な性格を克復するには、別サイトですがこちらの記事が参考になると思います。
【ポジティブ思考】悲観的な性格を、楽観的に変える簡単トレーニング
小心者になる原因の最後は、”対人恐怖症”です。
「うまく会話ができない」「目線を合わせられない」というのは、多かれ少なかれ誰にでもあるものです。
しかし、その度合いが強すぎて、人前にいるだけで体が硬直してしまったり、全くしゃべれなくなったり。
生活に支障をきたすほどの対人恐怖であれば、神経症としての治療が必要になります。
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小心者であるために”自分がどれほど損をしているのか”を知ることは、小心者克服の第一歩です。
そこで次は、小心者の人の特徴を5つご紹介していきます。
小心者の人は、相手にNOと言えず、相手の言いなりになってしまう傾向があります。
そのため、わがままな人・人を利用する人・弱い者を餌食にする人など、ズルい人が周りに集まってしまうのが小心者の人の特徴。
また、セールスを断りきれず、不要なものまで買ってしまうというケースもよくあります。
その結果、ますます自信を失ってしまうという悪循環に陥ってしまうのです。
小心者は、イジメられたり、からかわれたりすることが多くなります。
なぜ、悪いこともしていないのにイジメられるのでしょうか?
いじめるタイプの人は、短気でせっかちな性格。
一方、小心者は、優柔不断で決断や行動が遅いところがあります。
つまり、行動がノロマに見えてしまい、せっかちな人をイライラさせてしまうのです。
これは、弱い者や遅い者を攻撃するという動物的な本能なのかもしれません。
小心者の人には”変化を嫌う”という特徴があります。
なぜなら、変化には危険が伴うからです。
「転職したら、もっとひどい職場になるかもしれないから、今のところで我慢しよう」
「海外に行ったら、犯罪に巻き込まれるかもしれないから、やっぱりやめておこう」
このように最悪の事態を想定して、自分の生活を制限してしまうのです。
人生を最大限に楽しむにはチャレンジが必要です。
しかし小心者の人は、行動する前から恐怖に怯えてしまうのです。
小心者の人は、”口数が少なく声が小さい”と言うのも大きな特徴。
これで大きな損をしています。
たとえば、声が小さいと言うだけで面接試験はかなり不利です。
自信がないように見えるから、友達からも軽く扱われがちです。
「ハッキリなさい!」などと上司や先生にも怒られてしまいます。
また、口数が少ないとストレスが溜まりやすいという欠点もあります。
小心者の人は、”自意識過剰”なのも大きな特徴。
常に「人からどう見られるか」が気になってしまうのです。
そのため、自分がやりたいことも自由にできません。
・カラオケで歌いたいのに歌えない
・ラーメンを食べたいのに「なんでもいいよ」と言ってしまう
・家でゆっくりしたいのに、友達の誘いを断れない
つまり、人生のすべてが、周りの人に振り回されてしまうのです。
その結果、無意識に”一人でいる”ことを選びがち。
だんだん孤立してしまい、ひどいと引きこもりになってしまう恐れもあります。
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臆病な性格は、使い方によっては長所にもなります。
仕事で生かしていくことも可能なので、若い人であれば進路の目安にできるかもしれません。
というわけで、最後に”小心者の長所”についてお伝えしていきます。
小心者の人は、職人向きといえます。
・しゃべらずに集中できる
・ミスを嫌うので精密な仕事もきっちりやる
NHKの”プロフェッショナル 仕事の流儀”という番組には、さまざまな職人や達人が紹介されますが、みんな口を揃えて言うのは「自分は臆病だ」ということ。
「臆病だから、注意深く考えることができるのです」
「小心者だから、ミスがないように準備を怠らないんです」
「本番が怖いから、人一倍練習ができるのです」
達人になるために必要な才能は、”臆病な性格”なのです。
小心者の人は、手術をする外科医・飛行機の整備士など、人の命に直結する仕事に向いていると言えます。
ミスを嫌う性格というのもあるのですが、もう一つ、”最悪の事態を想定できる”という能力があるからです。
「不測の事態が発生したときのために、これを準備しておこう」というように、非常事態にも対処できます。
また、臆病だと手を抜くこともないので、故障や失敗も起こりにくくなります。
小心者の人は、威圧感がありません。
いつも謙虚に見えるので、それを仕事に生かすことも可能です。
たとえば、葬儀屋の仕事であったり、神社の巫女さんや神主さんであったり。
また、男性であれば保育士さんなども、子供に人気がでて良いかもしれません。
小心者の人は、人生で大きな失敗を犯さないのも長所として挙げられます。
「FXで借金を抱えてしまった」「高所から転落した」など、人生を変えるような失敗はまず犯しません。
また、健康に気をつかうのも小心者の人の特徴。
「糖尿病なのに甘いものを食べてしまう」なんて大胆なことは絶対にしません。
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以上、「小心者の原因と特徴◇臆病な性格を仕事に生かせば長所になる!」でした。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!
(心理カウンセラー・ラッキー)
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